« アムシュテッテン事件 | トップページ | 中央アジア »

旅の健康法

 かつて、私の担当している国々の大部分が治安が悪いか衛生状態が悪い地域なので、これらの国に出かけるときには、黄熱病の予防接種をしたり、マラリヤ原虫を媒介する蚊避け対策のための蚊取り線香を持参するなど大いに気を遣わされました。

 Dscn9049 お腹をこわすこともあり得るので、生水に気をつけるのは勿論のこと、野菜サラダや氷入りのジュースも不衛生な水を使っているおそれがあるので避けるのが賢明。しかし、どんなに注意を払っていても、そんな地域に1週間もいれば、お腹の調子が悪くなることがあります。発熱は無いので、これは病原菌のせいではなく、腸内バクテリアのバランスが崩れるためのようです。(ちなみに、エスキモーが日本で暫く生活しても、下痢をするそうです。日本が不衛生な訳ではなく、腸内バクテリアのバランスが崩れるためなのです。)O157

 ただし、旅先で下痢をしても、下痢止めは飲まないようにしています。我が国でのO-157騒動の際、下痢止めを飲んだために、毒素が体外に排出されず、命を落とした例があったからです。

 また、旅先には、なるべく普段から使い慣れた常備薬を持参するようにしています。というのは、日本のような総合感冒薬は市販されていませんし、下手に薬を貰うと、体格の相違から効き過ぎる危険があるからです。ある通訳の方ですが、頭痛がひどくて旅先で鎮痛剤を貰ったところ、服用量が多すぎ、眠気と戦うのにひと苦労。まるで仕事にならなかったとの逸話を披露してくれました。

 そうでなくても海外の旅先では、健康を害しがちです。時差がある上、枕や寝床が変わって寝付けず寝不足がちという方もいらっしゃるでしょう。

また、どうしても欧米への往復や、旅先での移動が夜間にかかってしまい、3b90880bホテルに泊まれずに機中泊を余儀なくされると言うことも間々あります。どうも機内サービスというのは、乗客を極力寝かせないよう工夫されているようです(乗客が寝てしまうとスチュワーデス ひとりだけが目を覚ましているのはきついからでしょうか)。いきおい、十分な睡眠がとれません。機中では、食事が終われば、映画など見ずに眠るに限ります。

 また、旅先では、おもてなしを受ける機会も多く、カロリーオーバーの食事になりがち。加えて、色々な制約から、ともすれば運動不足に陥ります。こうした不摂生に陥りやすい環境を克服して、旅先でも健康を保つ工夫を、国際的に活躍するビジネスマン達はあれこれ試みています。

 Img1 最もポピュラーなのは、ジョギングやウォーキングでしょう。国際会議の会場として泊まったフランスのシャトーホテルでは、難易度別に幾つかのコースが用意されていました。また、ロンドンで泊まった高級ホテルでは、ハイドパークを利用したジョギングのルート図が、部屋に備え付けられていました。お客がジョギングから戻ってくるとドアマンがタオルとミネラル・ウォーターのボトルをサービスしてくれるホテルもあるようです。

 しかし、治安の悪い都市の場合には、ジョギングは身の危険を伴うので要注意です。私の知人で、ケニアのナイロビでジョギング中にホールドアップに遭った日本人がいます。ランニングとパンツ姿で、大したお金は所持しておらず、実害は少なかったのですが、驚いたことに、ホテルに戻ろうと角を曲がったとたんのこと。別の賊からまたホールドアップを受けたそうです。最初の被害の時に、ホールドアップ済みのステッカーでも貼っておいて欲しかったとは、彼の弁です。Chaland9_m78pkaraful

 プールやサウナ、ジム付きのホテルも増えているので、海水パンツをスーツケースに忍ばせておくと大いに役立ちます。ある時、フランクフルトに早朝着き、乗り換えまで10時間もありましたが、空港で荷物を預け、サウナ付きの公営プールに出かけ、大いにリフレッシュしました。

 道具が無くても、部屋で寝る前に腕立て伏せや、腹筋運動ぐらいは出来ますし、ヨガや太極拳の心得があればフィットネスには、最高でしょう。2007070100 縄跳びも、道具は余りかさばらず、運動不足解消に大いに役立ちます。貴方も次の外国出張には、スーツケースの片隅に忍ばせて見ては如何でしょう。

甲斐 晶(エッセイスト)

|

« アムシュテッテン事件 | トップページ | 中央アジア »

」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« アムシュテッテン事件 | トップページ | 中央アジア »