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ケニア・タンザニアへの旅

Image8  これまでアフリカの国には、27年ほど前にエジプトに、そして18年前に核兵器の廃止を宣言したばかりの南アフリカに講師として招かれて訪れたことがあります。しかし、アフリカ大陸の南と北の両端ばかりでサブサハラの国々とは、全く縁がありませんでした。Fkenyaそこで、1999年の秋、カイロで開催された日・エジプト二国間会合に出席した折りに、ケニアとタンザニアまで足を延ばしました。

 Image5 ケニアでは、ペルーの日本国大使館人質事件でご苦労された青木大使とお話しする機会を得ました。ケニアの開発のために日本が何を為すべきか熱弁を振るわれる様子に、ケニアの国とその人々に対する大使の情熱を伺い知ることが出来ました。

  首都ナイロビの鼻の先に広大なサファリパークがあるのには、驚きました。縞馬やキリンやサイなどが自然のままに棲息する大平原のかなたに、ナイロビの摩天楼のシルエットが浮かんでいますNairobi

 現地人の運転手の話では、今日は特別にライオンの群が出てきているとのこと。遠来の客である我々に是非見て欲しいものと、然るべき地点に車を進めるのですが、その姿は、とんと見当たりません。夕暮れ時となり、閉園時間が迫ります。もう良いからと言うのですが、彼は諦めません。もう少し、もう少しと、どんどん園内の奥に進入して行きます。タイムアウトで締め切られ、猛獣の中で野宿するなど望むところではありませんImage6

 そろそろ心細くなってきた時、「あっ、ライオンの群だ。」と彼の声。草原のどこにもそれらしいものは見えません。じっくり彼の指さす方を見ると、いました、いました。5、6頭の若いライオンの群で、お誂え向きにこちらに向かって進んできます。勿論、車の窓越しにカメラのシャッターを押し続けました。夜目、遠目という言葉がありますが、彼の視力、認識力は、並大抵ではありません。我々が現代文明に染まった結果失ってしまった身体能力をちゃんと備えているのですTanzania05_big

  仄聞したところでは、ライオンやサイ以上にカバが危険な動物だというのです。草食動物でおとなしそうですが、図体に似合わず猛烈なスピードで追いかけられ、その巨体に押しつぶされて命を落とす観光客が毎年後を絶たないそうです。

 Image7_2 ナイロビからタンザニアの首都ダルエスサラームに飛ぶケニア航空の機内から幸いにも万年雪を頂くキリマンジャロを見ることが出来ました。キリマンジャロと言えば、ケニアを想像しがちですが、実は、タンザニアにあるのです。また、サファリと言えば、これもケニアを思い起こしますが、ヌーの大群の移動で有名なセレンゲッティ自然公園は、大部分がタンザニア側にあります。しかし、夏の乾季の移動先がケニアであり、キリマンジャロを背景に象の群の写真が撮れるのもケニア側であるため、ケニアの印象が強いようです。

  Im_20061204 タンザニアでは、財務省次官にお会いして、密輸対策の強化をお願いしました。というのも現地進出した日本企業の工場の製品が中東などを経由して密輸された格安の同ブランドの正規製品や類似・偽ブランド品に太刀打ちできないからです。

 この企業は、社会主義政権時代に現地工場を建設。日本から設備一式を移入し、現地人を養成・訓練し、日本式の品質管理を導入するとともに、社員に現地語で社歌を歌わせ、社是を唱えさせて会社への帰属精神を高揚させていました。

 Ftanzaniaしかし、社会主義時代からのタンザニアにおける独特の雇用慣行を継続せざるを得ず、苦労が多いようです。すなわち、従業員の送迎、昼食代などが全て会社持ちであるほか、その家族が病気になってもその医療費を全て会社が面倒を見ることになっているのです。極めつけは、従業員が死んだ場合で、その遺体を納めるお棺代及び葬儀が行われる故郷への移送費は、会社の丸抱え。社会主義政権当時は、雇用者が社会保障制度のかなりの部分を担うことが期待されていた名残なのです。

 政権が代わって自由経済体制になっても、従業員は、既得権益を放棄しません。こうした、日本では全く想像もつかないような雇用慣行の中で利益を上げるのは、至難の業。所変われば、品変わるで、海外では色々ご苦労が多いのです。

甲斐 晶(エッセイスト)

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